かつて自分もJBマスターズシリーズに籍を置いてたことがありました。
しかしそれはただ、そこにいたというだけでまったくの泣かず飛ばずで逃げるようにやめた訳です。
もう15年以上も前の話ですね。

基本的な技術も知識もなく、金銭的にも時間的にも精神的にも体力的にも足りてませんでした。
早い話が素人に毛が生えた程度のヤツが勘違いしてプロトーナメントに出てた、という感じですね。
バックボーンが無いままに
どんな小さい試合にも出たことが無く、一つのレイクに通いこんだ経験も無く。
一つ得意なルアーがある訳でも、得意なスタイルがある訳でもない。

自分にはまったくバックボーンがない状態でいきなりプロトーナメントにエントリーしてしまった訳です。
当時JBマスターズの下にJBプロシリーズ(だったかな?)があり、全6戦中3戦に出場すればマスターズに昇格する権利を取れるシステムでした。
関東だけの3戦に出場して成績はともかく、権利を行使してマスターズに登録しました。
ちなみに初めての河口湖で確か十何位かに入って賞金を取ったと記憶してます。
それでちょっと勘違いしちゃったんですよね。
でもそれだけで、そこから先は年6戦に出場するだけのなんちゃってプロ、いわゆるワッペンプロでした。

トッププロは違う人種
マスターズに参戦していた当時、一緒に行動させてもらってた先輩たちがすごいメンバーで。
今でも有名なトッププロが何人もいるようなチームで一緒に行動してましたね。
そのトッププロというのは自分とは違う人種なんだと痛感させられっぱなしです。

いろんなエピソードがあるんですが、まだ名前をだせるほどの業績を自分が成し遂げてないので今は名前を伏せさせていただきます。
で、その人達はいわゆる特殊能力を持ってる人達なんですよ。
釣りそのものにおいてだけじゃなく、たとえば車の運転を寝ないで何日もできるとか。
どこででもすぐ眠れるとか。
朝起き掛けに牛丼特盛り食べちゃうとか。
それはもういろいろありました。
一つ一つはそれほど驚くことではないのですが、(超絶驚くことも多々あったが)何年も一緒に行動していると、人間離れした行動をまざまざと見せつけられます。
ああ、この人達は人種がちがうんだな、って本気で思いました。
心のどこかで、自分には無理かもしれない、という思いが出てきてしまいます。
こうゆう人達には勝てない、と。

そうなるとキツいんですよね。
三年経つといろいろ出てくる
この場合の「出てくる」 は、トラブル的なことですね。
まず船がイカレてきます。12フィートのアルミボートが穴だらけになり、修理を繰り返してるうちにどうにもならなくなってきます。
魚探もまともに映らなくなってきたり。
エレキも酷使しすぎで調子が悪くなってきて。
そんなタイミングでリールなんかもおかしくなってきます。
つまり、そこに選手としても賞味期限がやってくるんだと思います。
上にあがっていく選手は三年くらいで何か残せるんでしょうね。
メジャーな大会で勝つとか、有名な選手と優勝を争うとか。
そうしてスポンサーなどを獲得してプロトーナメンターとしての地位を作っていくんでしょうね。

自分には何もなかった
二十代半ばから本格的にバスフィッシングを始めた自分と、十代の頃からトーナメントに出ている人とではバックボーンが違いすぎました。
それを追い越すための特殊能力も持ち合わせてなく、環境を整える行動も起こさないまま時間だけが過ぎていきました。
あとは自然とプロトーナメントから退くこととなりましたね。
お金持ちというだけじゃない
バスプロをやってる人には働かなくてもやっていけるような人もいるようです。
自由につかえるお金はあった方がいいですよね。
でもその人たちが全員トッププロになれるかと言うと答えはNOでしょう。
結局、釣りが大好きでしょうがないような人種でないととてもやっていけない厳しい世界ですから。
いくらお金があっても、寝ないで何日も車を運転できますか?
寒い時期に永遠とロッドを持たずに魚探をかけ続けられますか?
わざわざお金を使って辛いことをしているんですよ。
辛いことを辛いと思わずにやれてしまう人達なんですよね。
まとめ
自分が見てきたトッププロ達はただ釣りがうまいだけではなかった、という事です。
頭脳、体力、精神力、そして運も見方につけた選ばれしもの達でしたね。
勘違いって大事ですから、自分も勘違いしたままその世界に居たかったです。
でも自分にはその世界にいられるだけの特殊能力はなかったようですね。
今はそのときの事を肥やしにして、地方のチャプターに参戦しながら、バスフィッシング関連のものづくりを生業として生活してます。
たまに、またあっちの世界にいってみたくなりますが、その世界から呼ばれないと行けないでしょうね。
もしも自分にまだ運があったらきっとどこからか呼ばれるでしょう。
それまでに人にない特殊能力を身に付けておかないとな。
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